Chaos Smart

「私は、私が無知であることを知っている」 複雑性、物事の根本に関わる深い叡智をえるブログ

心理状態が神経組織を規制することに対して、無知ではいけない。

能力および、体験の解釈は心理状態によって左右されること、

ほとんどのヒトが分かっていないのかもしれない。

心理状態とは、「感じ方であり、気分である。ある瞬間その人物の内部で起きるあらゆる神経学的プロセス・身体的プロセスをまとめた統計ともいえる。」

 

心理療法士ヴァージニア・サティアの功績は、
人間がどういうときに悲しみや葛藤、恐怖、孤独を感じるかは、人間であるがゆえの成り行きとして、かなりのところまで予言できることに注目したことです。

たいていの場合、動揺の原因は、そういう心理状態に陥った事実そのものではなく、そういう心理状態に陥ったことについてどう感じているかである。


サティアは、

「換言すれば、自尊心の乏しさは、そうした感情について本人が自分自身に伝える内容と、その感情を認めるのではなく隠そうとする欲求に関係している」と述べている。(satir and baldwin,1983,p195)

自尊心の豊かな人は、人が亡くなれば悲しむが、その悲しみを受け入れようという気持ちになるばかりか、それを尊重しさえする。自尊心に乏しい人は悲しみを恐れたり、恥じたりする。
...
このような「心理状態についての心理状態」は、ひとつの神経組織(受容状態を生み出す組織)にアクセスし、他の神経組織(悲しみの状態を生み出す組織)の機能に、

『それを適用する』ことによって生じる。


ここに、その二つの神経組織に相互作用に関係する別の神経組織が発生する。
こうしてできあがった結合体を、『メタ心理状態』とマイケル・ホールはよんだ。

メタ心理状態を生み出す能力のおかげで、人間は他の動物と違って、情緒が豊かであるのであろう。


あなたと一緒にいるのは嫌だといわれて傷つくのは、たいていの人ががどこかで体験している一次的レベルの心理状態。傷ついたと感じたことを腹立たしく思うときには、メタ心理状態が発生している。傷ついたと感じたことを悲しく思うときには、まったく別のメタ心理状態が発生している。
傷ついた自分に対して思いやりの気持ちをもてるなら、自己養育のメタ心理状態が発生しているといえる。

つまりは、どの場合においても最初の感情的反応は同じだが、メタ心理状態がその後の生活を劇的に変え、決定づけるのである。

心理状態は大脳に大きな影響を与えることが科学で証明されている現在、人間の神経組織は心理状態に依存しているともいえる。
このあたりの領域は、SDML(状態依存症の記憶と学習)です。

さぁ、メタ心理状態に適正な変化を促すような戦略とスキルを持てるコーチになりましょう。初心者コーチのみなさんではなく、現在活躍されているプロコーチのみなさん。あなたたちコーチの多くは、このことが分かっていないです。

 

メタ心理状態に関連して、

「時間」についてのメタプログラムの誤謬も記載しておこう。

 

素晴らしい成果を出しているのに、自尊心の低い人っていると思いませんか。
たったひとつのミスや、境遇に恵まれないことからくる他者の評価が
気になるような人。
こういった人は過去に縛られています。

その人が書き換えたい現状つまり、現在は過去で出来上がっています。
そして、認知しているその世界は、言うまでもなく本人自身が作り上げた世界です。

人は、過去が現在の原因だとカン違いしています。しかし、それは間違いです。未来こそが現在の原因なのです。...

時間が過去から現在、そして未来へと流れているなんて思っている人が多いですが、そんなの大間違いです。

実際は、時間は未来から流れてきて、現在、そして過去へと流れています。
未来は現在が内包している。 自然界の法則とずれたモデルが確立しているケース。
 
いかがですか、心理状態が神経組織を規制することに対して、無知ではいけないでしょう。