Chaos Smart

「私は、私が無知であることを知っている」 複雑性、物事の根本に関わる深い叡智をえるブログ

創造性における、世の中の過ちおよび思い込みについて

創造性は誰にでも備わっているが、自分には備わっていないと信じている人が多いようです。

 

『刺激と反応との間にあるスペース(無意識)』を自在に使えることで、永続的な
クリエイティビティを獲得する。ということが技術的に可能ですが、これはここでは書けません。このエントリーは、そのヒントだけを共有します。

 

 さて、多くの人にとって、創造性とは、

磨き方を分かっていないために、磨いていないからこそ、「創造性」がないと

信じてしまっているのが真実だと考えています。

 

子どもを見ていればわかりますが、子供もは「創造性の塊」なのです。全ての人は子どもだったわけなので、「創造性がない」は、誤った自己認識といえるでしょう。

 

この誤った自己認識は、

 

創造性は、『何もないところから、何か新しい物を生み出すことである。』と信じられているからかもしれません。

 

確かにそうですが、創造性の高いアプトプットを出すプロフェッショナルたちが、本当に何もないところから一瞬で閃き、成果を出しているでしょうか。 

 

彼らの特徴は、いっぱい無駄なことをしないと、良いものってできないことを知っていますし、いきなり、『0⇒1』ではなく、新たに追加する大量のインプットから、

『100⇒1』を行い、この『1』が新しいもの。というプロセスを必ず進みます。

 

そして、プロフェッショナルは、「自分の内なるメッセージから生まれいずるものであるべき。」というべき論の制約の罠にはまっていません。このべき論の制約に負けてしまうと、私たちは私小説しか書けないことになってしまいます。

 

まずは、自分の能力評価でこけている人は、このリミティングビリーフを外すところからです。

 

 

ちなみに、もっと大事なことは、余白がないと何もできない。

たとえ、どれだけ才能があっても、

クリエイティブワークをするための、余白を確保できるか。

時間も空間も。そして、精神も(そもそも自分の内に潜む余白に気づき、それらを意識的に使えるようになるか。)

 

これらを生み出すための大事なポイントを整理しておきます。

 

1.時間管理について

時間に追われている限りは、クリエイティブワークは、ほとんどが不可能です。
解決策として、時間管理に走る人が多いですが、時間管理という概念を捨てることです。


時間を管理するのは、本当は不可能です。
時間自体をコントロールの対象にしている限り、時間管理は結果がでません。
直感的にはみんなが知っていることではないでしょうか。

時間管理をしたいのであれば、
プロジェクトや仕事・物事そのものと、自分のエネルギーを管理対象にすべきです。
もちろん、クリエイティブワークそのものを行うときも同じです。

 

 2.欠けている自分こそを愛する

自分の創り上げた世界に没頭し陶酔できる無垢な精神を磨くこと。

そのためには、闇に葬りさりたい幾多の黒い歴史も、作品を肥やすため
の餌とされるなら、全てに無駄などないと認識すること。
そして、それこそを愛せること。

創造するするということは自分に溺れること。

自己愛の強さは、創造性の源泉のひとつです。

 

3.強みの見極めと、無意識的行動の明示化

クリエイティビティは、情報のoutput過程における表出能力のことだから、
集中的に特定分野の表出能力を鍛えることができるのだろうけど、「向き / 不向き」って必ずあります。情報のinputもそうだけど、発達過程で鍛えられた記憶内容の受け皿によって、表出形態の発達には個人差が必ず出るのは誰もが認めることができるはず。

 

であるならば、不得意なものをムリヤリ詰め込もうとしても、はっきり言って、ムダ、というか、労力がかかるだけです。

 

おそらく、そういった場合、ほかの表出形態が発達しているはずだし、表出形態というか、outputという過程そのものが苦手だとしても、input過程には強みを発揮する人、想像力がすばらしい人など...個人によって素養が異なる。

自分のパーフェクトさが表れる、1度も狂いのない方角を見極めて、この過程を早くするためには、逆接的にではあるけど、できるだけ外部リソースへの参照過程を減らし、内部の暗黙知に頼ったほうが速い。 

かつ、感情と身体とのコラボをした方が抜群に質があがる。

 

いずれにしても、質の高いクリエイティブを生み出すには、
自分に合ったoutput形式を模索(あるいは開発)するか、input - 情報参照・探索を自覚的に統制すべき。自分の創造過程を意識的に明示化できないヒトは、クリエイティブを向上させることは難しい。

 

何かの仕事をガチで何年もやっている人のほとんどが、思っていることがあります。

 

「○○に関してだけは、なんかわかんないけど、他人より勝手に○○ができちゃうだよなぁ。」といった、他者から見たときの無意識的天才性を、きちんと意識的プロセスとして、ブレイクダウンして、可能な限りの最小構成要素に落とし込み、リバースエンジニアリングをしましょう。

 

「同じ系に属するものに対して強くなる」というのは、インプットを深めるというより、無意識的プロセスを意識に上げて、さらに無意識化することで強くなる。

 

 

4.空間への関わり方や態度について

MCや、ファシリテーターなどの創発の場を動かす者は、
『1人の冷静な視聴者であること。』を、何があっても続けること。

 

それを実現するには、あなた以外の全ての人にとって場の非日常性を維持しながらも、あなたは、場の非日常性に影響を受けずに、その場に己の日常性や精神状態を安定的に持ち込めるかにかかっている。

また、日常生活といったその日常については、どれだけ非日常的消費行動や体験を体感している毎日に生きているか。

 

もしくは、日常の生活導線において、昨日気づけなかったことに気づけるかが肝です。通勤経路ひとつとっても、毎日同じものを見ている場合ではありません。

現在の自分の枠組みでは、理解不可能な情報や人物に触れるコト。

 

嫌悪感があるようなものにこそ、触れていくことです。大好きな物事に触れるのは誰にでもできますし、過去の自分の参照機構に変化を起こすことができません。それでは、創造性は育まれない。 目先の当たり前のことを、世界的に観ても究極的なクオリティーで味わってみること。卵かけごはんひとつとっても、最高品質のコメ、卵、醤油、ごま油で食べてみることです。

 

5.能力や態度ではなく、クリエイティブに関する信念や気概について

作品は、誰もが、そこにいれなかったことを嫉妬する空間とすること
人が認識さえしていないかもしれない問題を解決すること
嫉妬されているうちはレベルが低い
簡単に説明できるようなもので、偉大な教えなどない
私の最高を目指す欲求が、依頼者の新たな欲求を生むという信念を持つこと。

 

6.無意識と意識のラポールを取る行為、瞑想

パフォーマンスは、行動で決まりますが、その行動は、精神状態で決まります。

ステイトマネジメントがあなたはできますか。

精神状態は、呼吸と姿勢、それらが動作と連動しているときにクオリティが決定します。 ヨガなのか禅なのか太極拳なのか何でもいいですが、「今、ここ」を体験でき、呼吸と姿勢と動作の連動を無意識的に行える訓練が積めるものを、コンディショニングワークをやる必要があります。

 

これらをやって、クリエイティブクラスへ。