Chaos Smart

「私は、私が無知であることを知っている」 複雑性、物事の根本に関わる深い叡智をえるブログ

挑戦的であり、攻めにまわれない経営企画機能だったら、あなたたちが得意な組織論により、自らがこの機能を破壊すべき。

経営企画業務。

wikipediaだと、以下のような定義。

経営企画(けいえいきかく)とは企業などの組織体が定めた経営戦略に方向付けられた中長期、または短期の計画立案、およびその遂行にあたり最適な経営資源の配分を行うことである。

「経営企画」の定義は組織体によって千差万別ではあるが、「経営戦略、経営計画、経営組織を立案し、業務監査に関る機能」[1]とされることもあり、会社の政策を樹立し将来の絵を描く機能[2]、とも言われる。

また、「戦略目標を指向した計画の立案」と「遂行に当たって経営資源の最適配分」はトップマネジメントから経営企画部門に期待される機能と言えよう。

企業の成長の時間軸に沿って考えてみると、まだ小規模な段階の会社においては、経営者自らがこうした業務を行うことが多い。だが、従業員数が125名程度を超えると、企業は質的転換を迫られ、社長個人の直感に頼ってばかりはいられなくなり、組織に経営企画機能をしっかりと持たせることが必要になる[3]ともいう。

規模の大きな企業においては、経営企画は本社機能の一部とされ、その機能を持たせるために「経営企画部」や「経営企画室」といった部署がおかれ人員が配置されることがある。これは職種としての「経営企画」が存在していることも意味する。

 

これって、全くわからない。

そして、世の中の理解もこの程度なんだろうと思います。

 

タスクを書き下しても、さらに分けがわからないだろう。

 

・経営方針と中期経営計画や単年度経営計画の策定(利益と資金計画)
・単年度経営計画や中期経営計画のBS・PL・CFの予算実績管理を実施
・予算編成業務全体のマネジメント、予算管理制度、予算規定の作成
・新規事業計画立案や既存事業の撤退を判断
・必要に応じて組織の改革と再編をリードする
・株主や投資家へ経営、財務状況、業績動向等の情報を発信するIR活動
・マーケティング業務(組織に専属部署がなく営業部でもマーケティングの仕事をしていない場合)

 

以上のように、全社視点で行う業務が色々あるわけですが、

 

経営企画室で、働くこと
経営企画室と、働くこと(コンサルタント)

 

どっちでもいいが、社長直下で戦略参謀機能である経営企画という世界に誤解があるように思う。


これって、プロパーで新人がこのセクションの実務者になってはいけないセクションです。また、CEOと経営企画が本来担うアジェンダで、仕事をしないコンサルタントは、経営コンサルタントではない。

 

成功した創業社長の頭の中の最後の分業により生み出された機能=経営企画であることが分からず、経営企画所属で経営企画室のタスクをやっている人材が散見する。

 

大前提として、

 

会社は、事業を発展させるために、そしてその発展に従って、社内の体制をつくっていかなければならない。事業が拡大すれば、それに応じた組織能力が必要になる。

 

『組織論は上手な分業推進の技術論。
 マネジメントは、その分業体制の運営技術。』


組織の分業推進の観点で整理すると、経営企画は、

 

リーダーシップの発揮だけは、最後の最後まで社長が自身で担わなければいけない役目だが、それ以外のことは、基本的に組織による分業が可能。

その上で、今ある営業や商品、管理部門などの組織ではカバーできていない、会社の運営を安定化させ、発展させるために必要な機能。

 

経営の意思としてやらなければいけないが、それを任せられる部門がない課題や仕事を請け負う、あるいは推進するのが、これを全て担わなければいけないのが経営管理も含めた経営企画、つまり戦略参謀機能ということになる。

 

結局、経営企画はトップにとって最後の分業になるということ。だから、本来、最も入念につくり込みをしなければいけないのが、この参謀機能。

 

この仕事は、「こんな感じがいいと思います。」という程度の表現で進められるものではない。誰よりも分析もし、言葉にして、何がポイントなのかを抽出して人に上手に伝え、全社視点での動きを創っていかなければいけない仕事。スタートアップの経営者であれば、人手不足かどうかに関係なく、全てをCEOだけでやる仕事。

 

大きな組織でも、社長のやるべき仕事の一部、つまり重要な課題への対応を自ら代行して、自分で判断をしながら動いていく。

 

成功した経営者だったら、こう動くだろうという動きをやれる人材が担う仕事。バックオフィスの叩き上げで、経営や事業の責任者を担ったことのない人材がやる仕事では本来あるはずのない仕事。アントレプレナーシップがない人は担うべきではない、担わすべきではない仕事。

 

戦略参謀機能だから、頭の良い人の仕事、エリートの仕事というイメージが先行しているのだが、大きな間違い。同じく、所属できていることでエリートになれたというのも大きな間違い。エリートじゃないから、向いていない。と考えるのも大きな間違い。

 

そもそも経営なんて、IQが高いだけの奴が偉そうに理屈をこねてできるもんじゃない。もし、そういう連中がエリート意識をもって、参謀機能に相当する部署に集まるとロクなことがない。

しょうもないプライドに固執したり、知恵を使って保身に走ったりする。会社のために、市場のため、社員のため、そして社長のためにどう機能させるべきかという明確なイメージを、社長、そして参謀機能の長がしっかり持たないといけないし、実行力

、推進力が必須。トップに引け劣らないリーダーシップが本当は必要です。

成功するために苦言もトップへの配慮を持ちながら、言えるセンスも必要。

 

ただし、

 

トップに自ら進言してくるドン・キホーテみたいで、かつ、まともな人材なんて、そういるもんじゃない。社内の声をまとめることのできる感性の高さと能力もいる。

 

まとめると、


経営企画室というと、なんだかエリート集団のように聞こえるが、本来の戦略的な参謀機能としての経営企画室は、「企業のあるべき方向に向かって挑戦的であり、攻めにまわった動き」をしなければならない。


なぜならば、成功した創業者は、そう考えて動いていたはずだから。
成功した創業者の精神に最ものっとった動きをする機能です。

 

この「あり方」を間違えずに、経営戦略、計画、管理を担える人材は、タスクをめいいっぱい行ってください。競合の想像を超えたスピードで経営のPDCAを回してください。以下に書いてますが、学習する範囲は、かなり広いです。経営企画。

 

・経営計画と予算の関係、予算体系
・経営計画作成プロセス概要
・外部環境分析
・内部環境分析
・経営戦略
・財務における運転資金
・運転資金と回転期間の関係
・キャッシュフローの改善方法
・営業キャッシュフローの算定
・設備投資総額の目安
・フリーキャッシュフローの算定
・借入金返済額の算定
・現預金残高の算定
・新規借入金調達額の算定
・内外環境分析と戦略決定の流れ
・財務戦略の決定
・財務目標の決定
・売上高計画値の算定方法
・中長期財務計画作成手順
・非製造業・製造業いずれかの中長期財務計画の作成
・短期借入金と長期借入金のバランスの取り方解説
・バランスシート分析のポイント理解
・予算編成業務全体像
・予算編成方針骨子と素案
・予算編成方針作成プロセス
・部門別予算平成業務の注意
・経理財務ができないシミレーションによる当期着地見込作成
・シミレーションによる総合予算と各予算表の作成
・人件費予算作成
・販管費予算の作成
・経費精算業務の効率化

・適正在庫の基本的な考え方
・商品毎の利益貢献度の理解
・財務指標の棚卸資産回転期間の限界
・最も利益貢献度が高い商品の見極め方
・適正在庫の計算式と作成のポイント
・月別の売上予算・仕入予算・在庫予算を作成する際の手順とポイント

・製造予算の作成方法概要
・製品別作業工程表の作成
・製品別生産計画・製品別在庫予算表の作成
・製品別、直接材料費・直接労務費・直接経費・製造間接費予算表の作成
・製品別製造原価予算表の作成
・仕掛品評価のポイント
・実務において計画と実績を防ぐ方法
・各予算表と各収支表を完成させた後に見るポイント
・最低保持すべき現預金残高の理解
・財務の基本
・バランスシート分析の限界
・金融機関や格付機関が重要視するキャッシュフローのポイント
・キャッシュフローの状態を掴む分析手法
・上場企業の財務データを利用して財務分析
・予算と実績のギャップ原因
・ギャップを撃退する対策
・経営の見える化について